大学放浪記(53)
伊藤信孝
マエジョ大学客員教授・国際学部
2019年の暮れに日本に一時帰国して、翌年1月7日にタイに戻った。折しもコロナ禍が話題になりかける時である。それ以後事態は深刻になり、ロックダウンや、自宅勤務、オンライン、予防接種など矢継ぎ早にいろいろな対応が必要となった。予防接種しても良くなるのかどうかと言う見通しは不透明で、事態の推移に応じて対応するよう行政指導が行われた。タイ国内の州境を超えた移動も制限され、海外渡航は当然禁止となった。2020年の9月末を持って学部長の任期2期の修了でコンケーン大学に移動する事になったが、コロナ禍の状況は改善の兆しも無く、折角受け入れをして頂いたコンケーン大学でもオンライン授業(といっても回数は少なく特別講義で学部生や院生への講義が数回もあっただろうか)で大学に行っても人っ子一人居ない様な状況であった。