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チェンマイ大学での貢献 (13)

伊藤信孝

チェンマイ大学客員教授・工学部

 

 2015年11月半ばにベトナムのホーチミン市にあるノンラン(農林)大学に招待され参加した。訪問の目的は第3回持続可能な農業:食料とエネルギに関する国際会議(The 3rd International Symposium on Sustainable Agriculture, 略名 SAFE) で招待講演すること、さらにはホスト大学であるノンラン大学の創立60周年記念事業に参加することの2つであった。ノンラン大学と筆者の関係は古く20年を超える。前学長も著者が在職時の三重大学に来て頂いたこと、また当時は副学長であった現学長はハノイの農業工学ポストハーベスト研究所 (Vietnam Institute of Agricultural Engineering & Post Harvest)が主催する国際ワークショップを通じ旧知の仲であった。これまでの訪問回数は悠に40回を超える。

                                                     

 

   チェンマイ大学が関係強化を打ち出した時も足を運び、交流推進の道筋を開けたと自負している。現学長はこれまでもそうであたが、著者が訪問するときは必ず自らが空港まで出迎えに来てくれる。ありがたいの言葉に尽きる。今回の招待もこうした長年の関係がもたらした賜物と素直に喜んでいる。しかし、まだまだサップライズが残っていて、ワークショップと記念行事式典開催予定日の1日前の夕刻に空港に着き、夕食に向かう途中で驚きのニュースを耳にした。大学の創立60周年祝賀記念事業に鑑み、これまで大学との関係で貢献が大きいいくらかの人間を表彰することになり、著者ともう一人の教授がチェンマイ大学として推薦され、ノンラン大学とホーチミン市の名誉市民として表彰されるというのである。ベトナム政府にも話を通し、このような決定になったというものである。更に聴くところによれば参加招待客の中で表彰の栄誉に浴するのは9名であるという。何はともあれ嬉しい限りである。よくも筆者がごときに大それた栄誉をと耳を疑った。しかし考えてみれば全体で9名が表彰される中で2名がチェンマイ大学からの参加者となると何はともあれ名誉なことである。ノンラン大学の心温まる対応と配慮に素直に敬意と謝意を表する一方で、チェンマイ大学にも同様の謝意の思いを表したい。。もし筆者がチェンマイ大学に籍を置いていなければ、「これまで如何にノンラン大学と長年の関係を築いて来たとしても現在の栄誉を頂けたであろうか」と考えるからである。筆者が務めるNPOの主要な支援事業としての第1回ワークショップはタイのタマサート大学の東アジア研究センターで、またその翌年はブータン王国の農業機械センターで、更にその翌年はタイのチェンマイ大学で実施が実現した。ノンラン大学の現学長には当時副学長ではあったが、その都度参加頂いた。そして最近ではそのワークショップ企画実施を2013年にノンラン大学がホストとして依頼し、成功裏に終えることができた。長年にわたり継続的に学術交流活動を実施して来ることができた環境はひとえにチェンマイ大学の強力な支援以外のなにものでもない。両大学に真摯に感謝の意を表したい。チェンマイ大学とノンラン大学の関係強化と交流発展にいくらかでも支援できたことを心から喜びたい。

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図1 講演前の紹介で起立する筆者     図2 表彰関係者と一緒に写真撮影

       (右から2人目)       (右から2人目で花束を持つのが筆者)

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   図3 ノンラン大学とホーチミン市からの名誉市民表彰状(左)とバッジ(右)

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      図4 SAFE招待基調講演で受賞の盾

  SAFE: Sustainable Agriculture Food & Energy

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