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チェンマイ大学での貢献 (16)

伊藤信孝

チェンマイ大学客員教授・工学部

 

 タイの正月は3つある。1月1日と31日の春節祭(中国旧正月)に4月中旬のソンクラ(水掛け祭)である。筆者はこの水掛け祭りにも例年参加している。いうまでもなく大学として教職員が模擬像を作り、引きながら歩いて2時間ほどをパレードする。揃いの衣装を着るが水で濡れても良いように携帯電話やカメラを防護するプラステイックの袋に入れて歩く。祝休日は3つの背景から成っている。すなわち王室、仏教、それに一般の国民的祝祭日である。ここでは2016年1月9日(土曜日)にランプン県のキーモッド村で催された「こどもの日」の祝日に参加した時の様子を報告する。

参加したきっかけは研究室としての参加が既に企画されていたからであるが、ラチャパット大学の学生もグループとして参加していた。研究室の学生の一人がこの村と近い関係にあり参加への企画・実施となった。早朝7時にチェンマイを出て約1時間余で現地到着。色鮮やかな多くの風船が祭りの場所であることを明示するかのごとく飾られ、主として小中学生や幼稚園児も期待に胸を膨らませ目を輝かせている。女性の村長を始め教育委員会のメンバーや要職にある招待客が徐々に集まり貴賓席に座る。プログラムの内容は主として綱引きや食べ物競争などのスポーツを中心としたもの、上位の等級で勝利した者がくじ引きで引き当てた番号と景品を交換するもの、また幼稚園児にはプレゼントとして景品を贈るもの、中には少額なれど学用品購入等に当てる奨学金も用意されていた。筆者の役割はそうした景品を壇上で「受賞者に手渡す」ことであった。このことが持つ意味は「子どもたちへの励まし」である。日本という遠い国から来た大学の先生から頂いたと言う特別な想いが激励を増幅し記憶を確実なものとする。筆者は日本にも「こどもの日」という祝日はあり女子は3月の「雛祭り」、男子は5月の「鯉のぼり」で成長を祝うと言う説明がしたかったが機を逸して残念である。現地の言葉ができないと、言い出すタイミングが図れず後悔の限りである。

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  図1 壇上で紹介を受ける筆者    図2 貴賓席で他のVIPと一緒に着席

 

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 図3 参加研究室の学生と一緒に    図4 子供に景品を授与する筆者 

 

 

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