会員活動報告一覧
大学放浪記(45)
伊藤信孝
マエジョ大学・客員教授・再生可能エネルギ学部
長年タイの大学で働く機会を得て、常々感じて居ることは、「ここのところを、いくらかでも改善すればもっと良くなるのに」とか「ひょとすると大学ランキングも大幅に上げる事が出来るやも知れない」と残念に思うことが多々ある。文化なのか、伝統なのか、はたまた個人の、あるいは大多数の共通した妥協点なのか、その辺は定かではないが、いずれにしても改善した方が良いし、改善すべきであると常々考えて居る部分が多々ある。しかし如何にすればよいかでいつも二の足を踏み躊躇させられる。
大学放浪記(44)
伊藤信孝
マエジョ大学・客員教授・再生可能エネルギ学部
本報では、最近注目を浴び、世界的に議論が成されている近未来のエネルギがどの方向に進むのか、とりわけどの種の自動車が近未来の移動機関として選択されるのかについて意見を挟んでみたい。化石燃料の大量燃焼消費から排出される炭酸ガスが地球規模の気候変動を来すほどの温暖化ガスの主原因と言うことで、脱炭素への取り組みが強調されつつある。日本で開催されたCOP3での京都議定書で多くの国が炭酸ガス排出量の削減に同意したものの、エネルギを取るか、環境を取るかという究極の選択において、やはり最終的にはエネルギが優先され、未だ脱炭素に向けた目標達成への課題は解決されていない。
大学放浪記(43)
伊藤信孝
マエジョ大学 客員教授・再生可能エネルギ学部
本報では次回に続き、人材育成 (Human Resources Development) について記す。ここでは特にモチベーションについて話す。低いモチベーションで入学してくる大学生に如何に、勉強の必要性、重要性、どうすればやる気を起こさせることができるかを教授することは至難の業(?)にも見える。しかし、だからといって何もせずに野放しにしておくことは大学の教員としての役割、責任逃れと言われても致し方無い部分もある。入学してくる学生の大半は、大学が示すカリキュラムに沿って、忠実に授業や実習、大学が示す研修旅行や各種プログラムに忠実に参加し、規定の単位を履修しておれば自動的に卒業ができて、就職先も容易に決まると考えている。しかし、この考え方は間違って居るので筆者の意見を披露しておく。
大学放浪記(42)
伊藤信孝
マエジョ大学客員教授 再生可能エネルギー学部
本報では「人材育成」(Human Resources Development) について記す。人材育成は大学における重要な役割のひとつで有り、最終的にどの様な人間を社会に輩出するかと言う最終ゴールでもある。言うまでも無く、どの様な人材を育成するかと言う目的がはっきりしていないと、出てくる結果も様々となる。その中で如何に社会に適合し,自国に対するまともな国家観を有し、グローバル社会に貢献する、あるいは貢献し世界をリードできる能力を有する人材を育成輩出するか、は大学により異なるし、またその方針がぶれること無く一貫し、持続可能な大学の発展を維持できるかは、先頭に立つリーダーの資質や能力、やる気(覚悟)に依存する。大学に限らず、政治の世界でも同じで、特に政治となると国家の存亡に関わるからより重要である。
大学放浪記(41)
伊藤信孝
マエジョ大学客員教授・再生可能エネルギー学部
本報では大学在職時に立ち上げた「3大学国際ジョイント・セミナー・シンポジウム」について記す。時間の経つのは速いもので、諺に言う「光陰矢の如し, Time flies like an arrow」をまさに実感する今日である。1994年に立ち上げたプログラムであるので、正確には29年前になる。毎年ホスト大学が順番にホスト役を引き受け実施してきたが、2021年は流石に厳しい状況になったコロナ禍の影響で、キャンセルとせずにはおられない状況でキャンセルとなった。
大学放浪記(40)
伊藤信孝
マエジョ大学客員教授・再生可能エネルギー学部
本報では前報で述べた大学間国際交流事業について改めて気づいた部分、注意をしなければならない部分、またそのことに留意してその後の国際交流の進展を如何に図るか、など思わぬ事項に触れることができたので改めて記載する。
基本的に大学の国際交流としての位置づけの事業の継続振興となると、当然のことながら、大学からの予算の支援、公平性紆余機会均等、事業の透明性、委員会の設置などが必要となる。事業立ち上げ時には、しっかりとした理念を持ち、何をするべきかを明確に理解した創設者が事業立ち上げに携わるから、紆余曲折はあっても、多少間違った遠回りをしても軌道修正はできるが、事業の趣旨も目的もわからぬままに、大学レベルとの事業だからと言うことで、各学部から1名の委員の参加と言う事で選出された委員にとっては、何のことか全く理解せずに委員として参加する。